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悠久の時を閉じ込めた宝石:琥珀

- 古代の樹木の贈り物 琥珀は、はるか昔、恐竜たちが大地を闊歩していた時代の樹木の樹脂が化石化したものです。 その起源は、今から3000万年から6000万年前、想像もつかないほど遠い昔に遡ります。 金色に輝くものから、燃えるような夕陽を思わせるオレンジがかった赤いものまで、琥珀は多彩な表情を見せてくれます。 木々が傷ついたときに、そこからにじみ出る樹脂。 琥珀はその樹脂が、長い年月を経て、様々な偶然が重なり合うことで生まれます。 地中に埋もれた樹脂に、熱と圧力が加わります。 そして、太陽や月の光が降り注ぎ、雨や風の影響を受けながら、気の遠くなるような時間を経て、ようやく琥珀へと姿を変えるのです。 琥珀の輝きは、まさに自然からの奇跡の贈り物と言えるでしょう。
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アマゾナイト:魅惑の石の魅力

アマゾンの緑、その名の由来は雄大なアマゾン川。 濁りを帯びた緑色が特徴のアマゾナイトは、長石と呼ばれる鉱物の一種です。 特にアメリカのコロラド州では、水晶のような美しい輝きを持つ煙水晶と並んで見つかることが知られています。 アマゾナイトの魅力は、何と言ってもその独特の緑色にあります。 澄み切った空を思わせる鮮やかな青緑色から、明るい空気を含んだようなターコイズブルーまで、その色の幅は実に様々です。 緑色の中に黄色や白、灰色などが混ざり合い、複雑で奥行きのある色合いを生み出しているものもあります。 中には光を通さない不透明なものもあれば、反対に柔らかな光を通す半透明なものもあり、その多様さもまた、アマゾナイトの魅力を深める要素の一つと言えるでしょう。
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心を落ち着かせる癒やしの石:ラリマーの魅力

力強い石に興味を持つ人々に「美しい力強い石と言えば?」と尋ねると、多くの人がラリマーの名を挙げるのではないでしょうか。色や模様など、実に様々な顔を持つ力強い石ですが、このラリマーの美しさは、ほとんどの人がひと目で心を奪われてしまうほどの魅力を秘めています。 正式な鉱物の名前は「ペクトライト」と言い、中でも青色のものがラリマー(ブルーペクトライト)と呼ばれています。ペクトライトは1828年にイタリアで発見された鉱物で、無色透明なものから桃色まで、含まれる成分によって様々な色合いを見せてくれます。 ラリマーは、カリブ海の宝石として知られており、その中でもドミニカ共和国で産出されるものが特に有名です。空色を閉じ込めたような、吸い込まれそうな深く青い色合いは、まさにカリブの海の美しさをそのまま映し出したかのようです。 ラリマーは、その美しさだけでなく、持ち主に安らぎを与える力強い石としても知られています。心身のバランスを整え、穏やかな心を育み、コミュニケーション能力を高めてくれると言われています。 ラリマーは、身に着ける人を選ばない石でもあります。男性にも女性にも、そして年齢を問わず、誰にでもその魅力と力を与えてくれます。 もし、あなたが力強い石の魅力に触れてみたいと思っているなら、ラリマーは最良の選択の一つとなるでしょう。
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日本生まれの癒しの石、スギライト

深く艶やかな紫色をした宝石、スギライト。見る者を惹きつけてやまないこの美しい石は、世界に誇るべき、日本生まれの鉱物です。1942年、穏やかな瀬戸内海の波に抱かれた小さな島、岩城島で、一人の研究者によって発見されました。彼の名は杉健一博士。後にこの石の名前の由来となる、鉱物研究に情熱を注いだ人物です。発見当初は、その希少さゆえに他の鉱物と混同されていましたが、杉博士のたゆまぬ研究と努力によって、スギライトは長い年月を経て、ようやくその真価を認められることとなります。そして1976年、ついに新鉱物として国際鉱物学連合に認定され、発見者の名前にちなんで「スギライト」と命名されました。これは、日本人名のついた唯一の宝石という快挙であり、スギライトの存在は、日本人が鉱物学に貢献した輝かしい証として、ひときわ強い光を放っているのです。
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心身に調和をもたらすユナカイトの魅力

緑や桃色、橙色など、いくつもの色が織りなす美しい模様が特徴のユナカイト。自然が長い年月をかけて生み出した、まるで芸術作品のような天然石です。このユナカイトの最大の魅力は、世界に二つとして同じものが存在しない、個性的な模様にあります。 この多彩な模様は、ユナカイトが複数の鉱物が組み合わさって出来ていることに由来します。緑色はエピドート、ピンク色はクローライト、白色や灰色はフェルドスパーやクォーツといったように、それぞれの色を持つ鉱物が混ざり合うことで、あの独特な模様が生まれているのです。 エピドートはカルシウムやアルミニウムなどを含む鉱物で、クローライトはマグネシウムや鉄などを含む鉱物です。フェルドスパーは地殻の大部分を占める鉱物で、クォーツは水晶として知られています。このように異なる性質を持つ鉱物が、自然の力によって長い年月をかけ、一つの石の中で美しい調和を生み出しているユナカイトは、まさに自然の芸術と呼ぶにふさわしいでしょう。