真珠関連

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あこや貝: 真珠を生み出す海の宝石箱

真珠といえば、その上品で優しい輝きから、多くの人が思い浮かべる宝石の一つでしょう。 私たちが普段目にする真珠の多くは、「あこや貝」という二枚貝の中で生まれます。 あこや貝は、まるで小さく光る砂粒のような核を自分の体内に受け入れると、その周りに長い時間をかけて真珠層と呼ばれる層を作り出します。真珠層は、炭酸カルシウムの薄い結晶が、まるでレンガを積み重ねるようにして作られていきます。この、気の遠くなるような時間をかけて作られる真珠層こそが、真珠特有の輝きを生み出す秘密なのです。 あこや貝は、日本の穏やかで温暖な海を好みます。特に、波が穏やかで、栄養豊富なプランクトンが豊富な海域は、あこや貝にとって絶好の環境です。 近年では、海水温の上昇や環境汚染などの影響で、あこや貝の生育に適した環境が減少し、真珠の生産量が減少しているという現状もあります。 海の宝石とも呼ばれる真珠を守るためには、あこや貝が生息しやすい豊かな海を守っていくことが大切です。
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真珠の母貝、あこや貝の秘密

- あこや貝とは あこや貝は、日本の近海に生息する二枚貝の一種で、古くから真珠の養殖に使われてきました。その美しい真珠を生み出すことから、「宝石の母」と讃えられることもあります。 あこや貝は、水深10メートルから20メートルほどの、比較的水深の浅い海域を好みます。海底の岩や他の貝などに足糸と呼ばれる糸で体を固定し、海水中のプランクトンを食べて生活しています。 あこや貝の貝殻の内側には、真珠層と呼ばれる層があり、この層が真珠の美しさの源となっています。真珠層は、炭酸カルシウムの微細な結晶が規則正しく積み重なってできており、光を反射、屈折させることで、虹色に輝く独特の光沢を生み出します。 真珠の養殖では、あこや貝の体内に、核となる小さな球と、 mantle piece(外套膜片)と呼ばれる、真珠層を作る細胞のかたまりを挿入します。すると、あこや貝は、自分の体を守ろうとして、挿入された核の表面に、真珠層を幾重にも塗り重ねていきます。こうして、長い時間をかけて、美しく輝く真珠が育まれていくのです。 あこや貝は、日本の真珠産業にとって、なくてはならない存在です。その生態や真珠ができる過程を知ることで、より一層、真珠に対する愛着が深まるのではないでしょうか。