
海からの贈り物、珊瑚の魅力
海の中で赤や桃色、白などの美しい色を見せてくれる珊瑚。その美しさから海の宝石とも呼ばれますが、実は生き物が作り出したものだと知っていましたか?
珊瑚を作るのは、八放珊瑚と呼ばれる小さな生き物です。イソギンチャクやクラゲの仲間で、触手を広げて海中を漂うプランクトンを捕らえて食べます。そして、海水中のカルシウムを体内に取り込み、石灰質の骨格を作っていくのです。
八放珊瑚は、小さなポリプと呼ばれる個体が集まって群体を形成しています。一つのポリプは数ミリ程度ですが、長い年月をかけて無数に増殖し、大きな骨格を形成していくことで、私たちが目にするような珊瑚礁を形成していくのです。
宝石として扱われる珊瑚は、この珊瑚の骨格です。長い年月をかけて成長した骨格は、硬く緻密な構造を持ちます。これを研磨することで、表面に光沢が現れ、美しい輝きを放つようになります。