
魅惑の変色宝石、アレキサンドライト
アレキサンドライトは、見る角度や光の加減によって色が変化する、不思議な魅力を持つ宝石です。昼間、太陽の光の下で見ると、まるで深い森の奥底を覗き込むかのような、青緑色や草緑色に輝きます。この落ち着いた緑色は、心を穏やかに癒し、周囲に調和をもたらしてくれるように感じられます。
しかし、夜になり、白熱灯の温かみのある光がアレキサンドライトに注がれると、驚くべき変化が起こります。先ほどまでの緑色は姿を消し、代わりに情熱的な赤紫色が浮かび上がるのです。まるで別人のように変身する様は、見る者を幻想の世界へといざないます。
この昼と夜で全く異なる表情を見せる不思議な現象は、「アレキサンドライト効果」と呼ばれ、古くから多くの人々を魅了してきました。アレキサンドライトは、身に着ける人に二つの顔を持つ神秘的な力を与え、昼は冷静沈着に、夜は情熱的に、人生を豊かに彩ってくれると信じられています。