
魅惑の宝石、クリソベリル
クリソベリルはその名の通り、黄緑色や緑がかった黄色を帯びた宝石です。その色合いは蜂蜜のように温かみのあるものから、オリーブの実のような深みのある緑色まで様々です。クリソベリルは比較的手に入りやすい価格であることも魅力の一つですが、中には特別な光学効果を持つものが存在し、コレクターや愛好家を魅了して止みません。
クリソベリルは内部に微細な結晶が規則正しく並んでいるため、光を当てるとキャッツアイ効果と呼ばれる現象が起こることがあります。まるで猫の瞳のように、光が線状に輝いて見えるこの効果は、特に「cymophane(サイモフェン)」と呼ばれるクリソベリルで顕著に現れます。また、光源の種類によって見える色が変化する変色効果を持つクリソベリルも存在します。アレキサンドライトと呼ばれるこの石は、太陽光の下では緑色に見えますが、ろうそくの光の下では赤紫色に変化するという不思議な特性を持っています。
クリソベリルは硬度が高く、耐久性にも優れているため、宝石として指輪やネックレスなどに加工されることが多く、その美しい輝きは多くの人々を魅了し続けています。