琥珀の若石、コーパル
宝石と聞いて、何を思い浮かべますか? ダイヤモンドやルビーのように、光を受けて輝く石を思い浮かべる人も多いでしょう。深く神秘的な輝きを持つエメラルドやサファイアを思い浮かべる人もいるかもしれません。きらびやかな宝石ももちろん魅力的ですが、長い年月を経て生まれた、樹木の化石もまた、宝石の一つとして愛されています。それが琥珀です。琥珀は、太古の樹木から流れ出た樹脂が、長い年月を経て固まったものです。樹木から流れ出た樹脂は、地面や木の根元にたまり、長い時間をかけて硬化していきます。そして、地層の中に埋もれ、さらに長い年月を経て、ようやく琥珀になるのです。琥珀の中には、当時の昆虫や植物が閉じ込められていることがあります。小さな虫や葉っぱの姿は、まるで生きたまま時間を閉じ込めたかのようです。琥珀を手に取ると、私たちは、はるか昔の地球に思いを馳せることができるのです。まるでタイムカプセルのように、当時の様子を今に伝えてくれる琥珀は、まさに時間と自然が生み出した奇跡の宝石と言えるでしょう。