サンダワナ産エメラルドの魅力
鮮やかな緑色が目を引くエメラルドは、多くの人がその産地として南米のコロンビアを思い浮かべるでしょう。しかし、地球には、コロンビア以外にもこの美しい宝石を生み出す地が存在します。アフリカ大陸の南部に位置するジンバブエも、その一つです。ジンバブエの中でも、特にサンダワナ地区は、世界に名だたるエメラルドの産地として知られています。
サンダワナ地区という地名は、かつて地球上に存在したとされる超大陸「ゴンドワナ」に由来します。遥か太古の時代、この地には広大な大陸が広がっていました。そして、長い年月を経て大陸が分裂し、現在の形になったと言われています。サンダワナ地区の地底深くには、まさにその太古の時代から、ひっそりと美しい緑の輝きを秘めたエメラルドが眠っているのです。
ジンバブエ産のエメラルドは、コロンビア産のものとはまた違った魅力を持っています。コロンビア産のエメラルドは、青みを帯びた緑色が特徴ですが、ジンバブエ産のエメラルドは、より深く、温かみのある緑色をしています。これは、エメラルドに含まれるクロムや鉄などの成分の違いによるものです。ジンバブエの雄大な自然の中で育まれたエメラルドは、落ち着いた輝きを放ち、見る人を魅了します。