サンドブラスト

記事数:(1)

技法

研磨が生むテクスチャ、サンドブラストの魅力

きらびやかな宝飾品の世界においては、誰もが目を奪われるような、なめらかで光り輝く表面に仕上げるだけでなく、あえて表面の粗さを残すことで、独特の味わいを生み出す技法も存在します。数ある技法の中でも、「サンドブラスト」は、金属をはじめとする様々な素材の表面に、細かい粒子を勢いよく吹き付けることによって、表面を研磨するという方法で、独特の風合いを生み出します。 この「サンドブラスト」という名前は、かつて研磨剤として砂が使われていたことに由来しています。砂を用いることで、金属の表面に細かな傷をつけることができ、それが光を乱反射させることで、つやを抑えた落ち着いた雰囲気を演出することが可能となります。 現代では、研磨剤として砂が使われることは少なくなりましたが、その代わりに、ガラスビーズやアルミナ、炭化ケイ素など、様々な素材や気体、空気が用いられるようになりました。素材や粒子の大きさ、空気圧などを調整することで、繊細な模様を描いたり、粗さの程度を調整したりすることができるため、宝飾品以外にも、ガラス工芸や金属加工など、幅広い分野で応用されています。