カフリンクス:袖口を彩る歴史と個性
カフリンクスは、袖口を彩る小さな装飾品ですが、その歴史は17世紀にまで遡ります。当時、貴族たちの間で流行していたのは、袖口をリボンや紐で結ぶ装飾方法でした。しかし、これは見た目こそ美しいものの、着脱に手間がかかるという難点がありました。そこで考案されたのが、2つの装飾的なパーツをバーで繋いだカフリンクスです。当初は金や銀、宝石などを用いた贅沢なものが主流で、貴族のステータスシンボルとして愛用されました。
19世紀に入ると産業革命の影響で、より頑丈で実用的な金属製のカフリンクスが登場し、中流階級にも広まりました。 デザインも多様化し、幾何学模様や動物モチーフ、紋章など、様々な種類が作られるようになりました。 カフリンクスは、シャツの袖口のボタンホールに通して使用します。袖口をしっかりと留める機能はもちろんのこと、スーツスタイルに洗練された印象を与え、持ち主の個性やセンスをさりげなく主張する、時代を超えて愛されるファッションアイテムとして、今日でも多くの人々に愛されています。