宝石鑑定の要!スポット法でわかること
- スポット法とは?宝石は、その種類によって異なる輝きを放ちます。これは、光が宝石内部でどのように曲がるか、つまり「屈折」の仕方が異なるためです。この光の屈折の度合いを示す数値を「屈折率」と呼び、宝石を見分ける上で重要な手がかりとなります。スポット法は、この屈折率を用いて宝石の種類を特定する鑑定方法の一つです。スポット法は、カボションカットやファセットカットといった、光を透過する加工が施された宝石に適用されます。 特に、指輪やネックレスに使われるような小さな宝石の場合、他の方法では測定が難しい屈折率を、この方法で正確に測ることができます。鑑定士は、スポット法を用いる際に、専用の液体と光を当てる装置を使用します。 まず、測定したい宝石を、屈折率が既知の液体に浸します。そして、光を宝石に当て、光が液体と宝石の境界面でどのように屈折するかを観察します。この時、境界面にできる光のスポットの位置を見ることで、宝石の屈折率を特定します。このように、スポット法は、宝石の輝きを数値化することで、正確に種類を特定する方法と言えるでしょう。