
鋳造の原点!ロー型ってどんな型?
- 宝飾品を大量生産する技術ネックレスや指輪、イヤリングなど、私たちを魅了する宝飾品の数々。これらの多くは、実は同じデザインのものがいくつも作られています。一つ一つ手作りで…と想像しがちですが、現代では、全く同じデザインの宝飾品を大量に生み出す、精巧な技術が使われているのです。その秘密は「型取り」にあります。まるでお菓子作りでお型を使うように、宝飾品の世界でも、元となるデザインから型を作ることで、同じものをいくつも複製できるようになります。そして、この型取りにおいて重要な役割を担うのが「ロー型」と呼ばれるものです。ロー型は、元となる原型から作る、特別なワックスでできた型です。このワックスは熱を加えると溶けて形を変えることができ、冷やすと固まる性質を持っています。そのため、原型を精密に写し取った型を作ることができます。ロー型に金属を流し込んで固めることで、原型と全く同じ形の宝飾品が完成します。この方法は大昔から使われてきましたが、近年はさらに技術が進化し、より複雑で繊細なデザインの宝飾品でも、高精度に大量生産することが可能になりました。このように、宝飾品の大量生産には、ロー型を使った精巧な技術が欠かせません。普段何気なく身に着けている宝飾品も、実はこのような技術の結晶によって生み出されているのです。