
エメラルドカット:輝きと気品を兼ね備えた宝石のカット
エメラルドカットとは、宝石を研磨する方法のひとつで、主にエメラルドやダイヤモンドに使われます。このカットは、長方形を基本としつつ、角を落として八角形にするという独特の形が特徴です。カット面は階段状に施され、ブリリアントカットのようにたくさんの小さな面を作るのとは対照的です。ブリリアントカットと比べると、エメラルドカットはキラキラとした輝きは控えめです。しかし、その分、奥深く落ち着いた輝きを放ち、上品で洗練された美しさを感じさせます。また、カット面が広く見えるため、実際の大きさよりも石が大きく見えるという利点もあります。エメラルドカットは、その名の通りエメラルドに最適なカットとして古くから愛されてきました。エメラルドは、内部に傷や内包物を含みやすい宝石です。ブリリアントカットのようにたくさんの面にカットしてしまうと、光が乱反射してしまい、エメラルド本来の美しさが損なわれてしまいます。一方、エメラルドカットは、カット面が少なく、深くカットするため、エメラルドの透明感や色合いを最大限に引き出すことができます。エメラルドカットは、ダイヤモンドにもよく用いられます。ダイヤモンドは、ブリリアントカットにすると、その輝きが最大限に引き出されますが、エメラルドカットにすると、落ち着いた上品な輝きとなり、大人の魅力を演出することができます。近年では、婚約指輪にエメラルドカットのダイヤモンドを選ぶ女性も増えています。