紫水晶の魅力: 愛と真実を見抜く石
透き通る美しさで人々を魅了する水晶。実は、他の成分と結びつくことで、様々な色の宝石に変身する、変化に富んだ鉱物です。淡いピンク色で愛らしさ溢れるローズクォーツや、落ち着いた茶褐色で渋みのあるスモーキークォーツも、元は同じ水晶。そして、今回主役となるアメジストも、この水晶の仲間なのです。 アメジストは、無色透明な水晶に、ごく微量の鉄イオンが取り込まれることで、高貴な紫色に変化します。鉄イオンが光に反応し、あの独特の紫色を生み出すと考えられています。この紫色に染まった水晶こそが、「アメジスト」と呼ばれる宝石。その名前は、ギリシャ語で「酔わせない」という意味を持つ「アメテュストス」に由来します。古代ギリシャでは、アメジストを身に着けることで、お酒に酔わず理性を保てると信じられていたようです。