ダイヤモンドの輝きは対称性で決まる
宝石の王様と称されるダイヤモンド。その美しさの根源は、まばゆい輝きにあります。しかし、ダイヤモンドは生まれたままの姿で輝くわけではありません。原石の状態では、その輝きは内奥に眠っているのです。ダイヤモンドが本来持つ美しさを最大限に引き出すためには、熟練の職人の手によるカットという工程が不可欠となります。 原石の潜在能力を見極め、計算し尽くされたカットを施すことで、光が複雑に反射し、私たちを魅了する輝きが生まれます。 カットの良し悪しは、輝きに大きく影響を与えます。そして、その評価基準の一つとして「シンメトリー」、つまり対称性が挙げられます。 シンメトリーが整っているカットは、光を均等に反射し、どこから見ても均一で美しい輝きを放ちます。 一方、シンメトリーが崩れていると、光が正しく反射せず、輝きが鈍くなってしまうのです。ダイヤモンドの輝きは、まさにカット職人の技術と情熱の結晶と言えるでしょう。