宝飾製作の必需品:融剤の役割
融剤とは、宝飾品作りに欠かせないろう付けという工程で使われる材料です。ろう付けとは、金属と金属を繋ぎ合わせる際に、金属よりも低い温度で溶ける合金「ろう」を使って、接着させる技術のことです。
ろう付けを行う際、金属の表面は空気中の酸素と反応して酸化膜という膜を作ってしまいます。酸化膜ができてしまうと、ろうが金属に馴染まず、上手く接着することができません。そこで融剤の登場です。融剤には、金属の表面にできた酸化膜を取り除き、ろうが金属に馴染みやすくするという重要な役割があります。
さらに、融剤はろうの表面張力を下げ、流れやすくする効果もあります。これにより、ろうが接合部分に隙間なく行き渡り、より強固に金属同士を接着させることができるのです。
このように、融剤はろう付けにおいて、金属同士をしっかりと接着させるために欠かせない役割を担っています。 綺麗な宝飾品は、融剤の働きによって支えられていると言っても過言ではありません。