高級木材

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神秘の緑 ― 緑檀の魅力

緑檀と聞いて、多くの人は緑色の木を思い浮かべるかもしれません。しかし実際には、切り倒したばかりの緑檀は、茶色に近い褐色をしています。この木が持つ不思議な力は、切断面が空気に触れたときに現れます。すると、まるで魔法のように、茶褐色だった木肌が、ゆっくりと深みのある緑色へと変化していくのです。この色の変化こそ、緑檀最大の魅力と言えるでしょう。緑檀を所有する喜びは、この色の変化を日々感じ、自分だけの緑檀へと育てていく過程にあります。緑檀は、使い込むほどに緑色が濃くなり、光沢も増していきます。年月を経ることで、世界に一つだけの、自分だけの緑檀へと成長していくのです。その変化は、まるで生き物と生活を共にするような、特別な体験と言えるでしょう。
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鉄のように硬い木!鉄刀木の魅力

- 鉄刀木の由来 鉄刀木は、その名の通り、鉄製の刀のように硬いことからその名が付けられました。その重厚な響きを持つ名前は、木材の性質をよく表しています。実際、鉄刀木は非常に硬く、耐久性に優れているため、高級家具や床柱、さらには仏壇などの仏具にも用いられてきました。その木目は美しく、重厚で気品ある光沢を放ちます。古くから人々に愛され、珍重されてきた木材であると言えるでしょう。 しかし、鉄のように硬いことから鉄刀木と呼ばれるようになった、というのはあくまで通説です。実は鉄刀木の名前の由来には、ある木材との混同が関係しているという、興味深い話があります。その木材とは、インド原産の「インド紫檀」と呼ばれるものです。インド紫檀は、古くから家具や仏像の材料として珍重されてきた木材で、その色は濃い紫色をしており、鉄を思わせるような重厚な質感を持っています。 鉄刀木は、本来、このインド紫檀を指す名前でした。しかし、時代が下るにつれて、インド紫檀と似たような特徴を持つ、別の木材も鉄刀木と呼ばれるようになったのです。その結果、現在では、インド紫檀とは異なる木材が「鉄刀木」として流通しています。 このように、鉄刀木の名前の由来には、歴史的な背景と木材の混同が複雑に絡み合っています。鉄刀木の由来を知ることで、この木材への理解をより深めることができるのではないでしょうか。