1920年代

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デザイン

アールデコ:幾何学模様と大胆な色彩の時代

- アールデコとは1910年代から1930年代にかけて、ヨーロッパを中心に世界を席巻した装飾様式、それがアールデコです。フランス語で「装飾美術」を意味する「アール・デコラティフ」を略した言葉で、まさにその名の通り、生活のあらゆる場面を美しく彩ることを目的とした芸術運動でした。アールデコの特徴は、幾何学模様や直線的なデザインを基調とした、シンプルながらも華やかな装飾性にあります。当時の工業化や近代化の波を受け、機械生産による大量生産と結びつくことで、広く人々の暮らしに浸透していきました。建築物の装飾から家具、宝飾品、ファッション、グラフィックデザインまで、アールデコの表現は多岐に渡ります。古代エジプトやアステカなどの異国情緒漂うモチーフや、象や鹿といった動物を抽象的に表現したものも多いのも特徴です。大胆な色彩の組み合わせや、貴金属や象 ivory などの高級素材を用いることで、豊かで華やかな時代への憧憬と、新しい時代を切り開く力強さを表現しました。アールデコは、第一次世界大戦後の好景気と相まって、人々の心を掴み、短期間で世界中に広まりました。現代においても、その洗練されたデザインは色褪せることなく、多くの人々を魅了し続けています。
パーツ

1920年代に流行!ジャボピンで装いに華を添えて

- ジャボピンとは?ジャボピンは、1920年代から1930年代にかけて大流行した、装飾性の高いタイピンのことです。ブローチの一種と見なされることもありますが、中央部分が空洞になっている独特のデザインが特徴です。この空洞部分は、当時の男性たちがシャツの襟元に飾っていたレースのフリルを通すためにありました。このフリルは「ジャボ」と呼ばれ、ジャボピンという名前の由来にもなっています。ジャボは18世紀に初めて登場し、その後アールデコ様式が流行した1920年代から1930年代にかけて、幾何学模様や斬新なデザインが取り入れられ、再び人気を博しました。ジャボピンは、当時の男性たちの間で大変おしゃれなアイテムとされ、プラチナや金などの貴金属にダイヤモンドやルビーなどの宝石を散りばめた豪華なものが多く作られました。その精巧な作りと美しいデザインは、現代においても高く評価されています。現在では、ジャボピンはアンティークジュエリーとして人気があり、コレクターの間で取引されています。また、その洗練されたデザインは、現代のファッションにも取り入れられ、ブローチとして再び注目を集めています。