
奥深い緑の魅力:軟玉の世界
深い緑色が美しい宝石として知られる翡翠。多くの人がその名前に聞き覚えがあるでしょう。しかし、一口に翡翠と呼んでも、実際には「硬玉」と「軟玉」と呼ばれる二種類の鉱物が存在します。どちらも緑色を帯びた美しい鉱物であり、古くから宝飾品や装飾品として人々に愛されてきました。
日本では一般的に、翡翠といえば硬玉のことを指すことが多いようです。これは、硬玉の方がより鮮やかで深い緑色をしており、希少価値も高いためです。硬玉は主にミャンマーなどで産出され、その中でも特に透明感のある濃い緑色のものは「インペリアルジェード」と呼ばれ、最高級品として珍重されています。
一方、軟玉は硬玉に比べて、やや白濁した緑色をしていることが多いです。硬玉よりも産出量が多く、中国やロシア、ニュージーランドなどで産出されます。日本では、縄文時代から勾玉や beads などに使用されてきた歴史があり、古代の人々にとっても馴染みの深い鉱物でした。
このように、翡翠と一口に言っても、硬玉と軟玉では、その色合いや希少性、歴史的背景などが大きく異なります。翡翠を選ぶ際には、それぞれの特性をよく理解した上で、自分の好みに合ったものを選ぶことが大切です。